7月30日 フトアゴヒゲトカゲが来院しました

 フトアゴヒゲトカゲと言われて、その姿をすぐに頭に浮かべられるのは かなりの爬虫類通の方だと思います。正直言って私も爬虫類図鑑の写真で見たことがある程度の認識しかありませんでした。実物を見ても、爬虫類ですから犬のように尻尾を振ってくれるわけでもないし ペットとしてそれほど可愛いとは思えませんでした。ここ一週間ぐらい食欲不振という事で来院されました。生餌しか食べないので 生きたコオロギやミルワーム(ゴミムシダマシ科の甲虫の幼虫)を与えているそうです。コオロギなんて動き回ってとかげが食べにくいので、場合によっては頭をちぎって与えることもあるそうです。 

飼い主さんにこの種のトカゲを初めてみました、なんて言えるわけもなくて一般的に爬虫類の食欲を刺激する内服薬を 尤もらしい顔をして処方しました。あくまで私の経験からの判断ですが、爬虫類をペットとして好んで飼育されるのは 若い女性 それも結構チャーミングな女性が多いように思います。本日来院された飼い主さんも20歳の可愛らしい女子大生でした。普通の女の子なら コオロギはともかく ミルワームなんて触るのは勿論、見るのも嫌がりそうな存在です。ましてや、自分の可愛いペットがむしゃむしゃ食べるところなんて 私でもあまり見たくありません。

 蓼食う虫も好き好きと言いますから、人の好みも様々であるのは当たり前かもしれませんが、なんでうら若き 見目麗しい乙女が とても可愛らしくは見えない爬虫類を同居相手として選ぶのか理解しがたいです。でも美女と野獣という言葉もありますから、私の様なオッサンでもひょっとして若くて可愛い彼女ができるかもしれないと、儚い夢を持って生きていこうと思いました。

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