よくあるご質問

飼い主さんからよく受ける質問にお答えします。
※10年前に掲載した内容もあり、情報が古い場合もございます。お気付きの点がありましたらご指摘、ご指導ください。

食事について


  • うちには、犬(2才)と猫(3才)を飼っています。毎朝同時にドッグフードとキャットフード(どちらもドライタイプ)与えていたのですが、最近犬がキャットフードの食べ残しを食べてしまい、味を覚えたのか、キャットフードを欲しがり、だんだんドッグフードを食べなくなってしまいました。犬にキャットフードを与えてもかまいませんか?


    犬は人間と同じ雑食動物であるのに対して、猫はライオンと同じ肉食動物です。だから当然、犬と猫 各々の必要とする栄養素のバランスも全く異なります。嗜好性よりも健康面を重視しているフードメーカーの同タイプのドッグフードとキャットフード(例えば成犬用と成猫用)の栄養組成表を比較してみると ドッグフードが炭水化物中心であるのに対して、キャットフードはタンパク質と脂肪が中心です。そしてもう一つ明らかに違うのがナトリウム量で、キャットフードはドッグフードの約1.5倍も含まれており、即ち塩味がかなり効いているわけです。
    だから、お宅の犬が食べ比べてタンパク質と脂肪たっぷりの塩味がきいたキャットフードを好んだのは当然かもしれません。しかし、飼い主さんは、見た目にはあまり大差のないドライタイプのドッグフードとキャットフードですが、中身は全然違うものである事と 犬にとってキャットフードが健康面から考えて非常に望ましくないバランスの食事である事をしっかりと認識して頂いて、一日も早くまたドッグフードを食べさせるように努力してください。とりあえず、犬と猫は別々の部屋で食事を与えられたら如何でしょうか。人間もそうですが、一度口当たりのよい味を覚えると元の食事に戻すのは結構つらいものですが、以前は喜んで食べていたはずのドッグフードに戻すだけですから、飼い主さんが根気よく続けられれば必ずうまくいくと思います。頑張ってください。


  • 生後60日位の雑種犬を知人から譲り受けました。ドッグフードを一日二回 教えてもらった分量与えているのですが、ほんの一分足らずで食べてしまいもっと欲しそうな顔をしています。もっとたくさん与えてもよいのでしょうか? 


    まず、一般的な犬の一歳位までの食事の与え方と 注意して頂きたい事柄を簡単に説明します。食事の一日の回数は、生後三ヶ月までは四回、六ヶ月までは三回、十二ヶ月までは二回を目安にしてください。生後六ヶ月位までは必ず幼犬用を 一回の食事毎に満腹になる分量与えましょう。生後二ヶ月から四ヶ月位の時期は順調なら体重が一ヶ月で二倍位に増加するほどの成長期ですから、満腹になる量も毎日ふえていきますので注意してください。尚、一回の食事の時間は10分間位でよいと思います。それを過ぎたら片付けてしまって、もししばらくして欲しがっても次の食事の時間まで与えないでください。何度か食べ損なうかもしれませんが、すぐにきちんと決められた食事時間内に必要な量を食べるようになると思います。但し、水はいつでも飲めるようにしておいてください。六ヶ月を過ぎたら種類やその子の成長具合にもよりますが、十二ヶ月位までに少しずつ成犬用に切り替えていきましょう。一回に与える量は、その犬の丁度よい体重を維持していける量ですから、一概には表現できません。飼主さんがご自分で見つけて下さい。尚、フードの袋などに書いてある「体重による供与量」はあくまでも目安として考えてください。
    付け足しになりますが、猫の場合も同じように考えて頂いていいと思います。
    さて、ご質問に対するお答えが随分後回しになってしまいましたが、これまでの説明を読んで頂ければお解かりになると思いますが、一日の回数も恐らく一回当たりの分量も不足していると思われます。但し、急に回数や分量を増やすと、嘔吐や下痢などを起こすかもしれません。丁度生後二ヶ月位なら混合ワクチンの接種が望ましい時期ですから、一度ご近所の動物病院で診察を受けて 栄養状態等もチャックしてもらって その子に一番適した食事管理の指導を受けられる事をお勧めします。


  • うちの猫が 一週間ほど前に子猫を三匹生んでしいました。幸いに里親が見つかりましたので離乳するまで面倒を見てから渡そうと思います。その時期や離乳食について教えてください。


    現在、授乳中だと思いますが、この時期には 一週間毎位に子猫の体重を計って、三匹の成長具合を確認しましょう。体格や性格の違いにより、母乳のよく出る乳首が独占されたりして、体重に大きな差がつく場合があります。母猫は無頓着ですから、飼主さんがちょっと配慮してあげる事で 三匹がそろって元気に成長できると思います。それから、母猫は母乳を作るために十分な栄養を必要としますから子猫用のフードを与えましょう。(子猫用のフードの包装をみるとたいてい妊娠、授乳期の母猫用と併記されています) さて、離乳の時期ですが、およそ生後40日位から離乳食を少しずつ与え始めて 一週間から十日位で子猫用の缶詰またはドライフードをふやかした物に移行できればよいと思います。離乳食は販売されているようですが、子猫用のフード(缶詰またはドライ)をお湯で粥状に溶かして猫用ミルクを混ぜたものでも代用できます。子猫を母猫から離すのは生後60日位になって、子猫用のフードに慣れてからにしたほうが肉体面からも精神面からもよいと思います。