よくあるご質問

飼い主さんからよく受ける質問にお答えします。
※10年前に掲載した内容もあり、情報が古い場合もございます。お気付きの点がありましたらご指摘、ご指導ください。

外耳炎


  • うちの犬は、シャンプーした後に外耳炎にかかりましたが、シャンプーした時に耳に水が入ったのでしょうか?


    普通にシャンプー、すすぎをして、耳に水が入ることはほどんどないでしょう。もし、水が入りかけたとしても、頭をプルプルと振って自分で出してしまいます。外耳炎は、主に細菌、カビが繁殖した場合と、耳ダニが寄生した場合に起こります。ですから、シャンプーと外耳炎の症状が現れた時期が、たまたまかさなっただけであまり関係はないとおもいます。


  • うちの猫は、毎年梅雨になると、耳が汚れて痒がりますがなぜですか?


    犬や猫の耳は、健康であれば特に掃除等しなくてもきれいな状態であるようです。もし、耳垢で汚れていたり,いやな臭いがしたり、痒がる仕草(頭を振ったり,足で耳をかく)をみかけたら、外耳炎にかかっている可能性が高いので、すぐに病院で診察を受け、適切な治療を始めたほうがよいでしょう。飼主さんが、耳掃除をしたり洗浄したりすると、かえって悪化させる場合もありますから、おすすめしません。


  • 外耳炎の治療をしても、よく再発するのは何故ですか?再発を予防する方法はありますか?


    細菌、カビの増殖による外耳炎の場合、治療しても細菌、カビを全滅させるわけではありません。ある程度減少させれば、自分の免疫力で増殖を押さえて健康な状態を維持できるはずです。ところが、体質的に耳の免疫力が弱い場合、例えば体力を消耗した時や、細菌、カビの増殖しやすい条件(高温、多湿等)のそろった時に、再発しやすくなります。体質を変えることは難しいので、予防対策として、こまめに耳垢や臭い、痒がる仕草の有無をチェックしましょう。耳の穴に毛がはえていたら、抜いて風通しを良くしてあげましょう。もし、治療薬が残っていても、予防的に使うことは、薬が効かなくなる場合がありますので、やめてください。
    ダニによる外耳炎の場合、治療の目標は寄生しているダニを最後の一匹まで殺すことです。治療が中途半端だと、生き残ったダニが再び増殖するので最後まで続けましょう。耳ダニは、感染源の動物との接触によりうつされたわけですから、その感染源と再び接触しないように努力することが、重要な予防対策でしょう。


  • アメリカンコッカー(7歳、雄、去勢済み)が、若い頃から患っている外耳炎が治らず困っています。耳の穴に生えている毛をこまめに抜くように病院から指示されましたので、犬用の毛抜きを用意して試してみましたが、嫌がって上手くいきません。上手に毛を抜く方法はありませんか?


    コッカースパニエルは、耳が垂れていて 内側までびっしりと毛が生えていますから、耳の穴の風通しが悪くて、外耳炎等の耳の病気の多い犬種です。特に体質的に毛深い犬の場合、耳の穴の中まで毛が密集していたりして、適切な治療を施して一旦症状が無くなっても、直ぐに再発するケースは当院の患者さんにもいらっしゃいますので、正直なところ 私も手を焼いています。解決策と言うより、少しでも状態を改善する為の方策としては、とにかく耳の穴の換気をよくして、少しでも乾燥させるように努める事で、外耳炎の原因である細菌やカビの増殖しにくい環境を作ることです。具体的には、定期的に(治療中は出来れば週に一回位)耳の内側の毛を刈り込み、穴に生えている毛を除去する事です。耳の穴の毛の除去は健康な状態なら飼い主さんにも出来るかもしれませんが、治療の必要な状況では痛みを伴う為 嫌がって難しいでしょうから、無理をせず病院に任せましょう。そして、飼い主さんは毎日の点耳薬の効果的な投与に頑張りましょう。
    以上の事をある程度継続されれば一旦は、外耳炎の症状(痒み、腫れ、耳垢による汚れ、匂い等)が、殆ど無くなると思います。とは言っても、耳の穴の奥の外耳炎を起こしていた細菌やカビを根絶やしに出来たわけではなくて、症状が現われない程度に減少させたに過ぎません。ですから、細菌やカビが増殖する条件さえ揃えば、いつでも再発する可能性はあります。ですから、一旦症状が治まっても、その状態を少しでも長く維持する為に毛の刈り込みと穴の毛の除去を定期的に行う事が望ましいと思います。毛を刈る間隔や毛抜きの使い方、犬の保定の仕方等 具体的な事は病院に相談してください。丁寧に指導して貰えない様なら、別の病院を探しましょう。きっと直ぐに見つかるでしょう。